Fasciated Fighter-Bomber / 綴化した戦闘爆撃機

Fighter-Bomber

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 事故・戦争その他の原因による外傷、先天的な身体障害、結核、癩病、心不全・腎不全・肝不全などの慢性臓器障害、そして腫瘍による切除といった余儀ない必要性から、補綴医学は人体部品を模倣した肉体のかけらを産み落としていく。
 生命への執着を写すように過剰に生長する補綴医学は既存の機械工業を飲み込み、ついには純粋機械に人体部品を転用する逆転現象を生んだ。人体の機械化と並行して機械の人体化が進んだのである。
 大型化した人工臓器を搭載したこの異様な戦闘爆撃機は、人体に対する視点の転換を示すひとつの例にすぎない。肉体は置換・複製・変形いずれも可能な、人間を独立した生体部品の集合と捉える腑分け人のまなざし。
 義肢はもはや人体の補綴物ではなかった。ここでの義肢は、新たな不足に対してより、新たな必要に応えていたのである。人体の再現から理想の人体の創造へと。


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